どうも管理人のアキです!1ヶ月ぶり以上のブログ更新です。今回紹介するのは藤子不二雄Aの「狂人軍」です。もうタイトルからしてヤバそうな雰囲気が漂っていますよね(笑)。
漫画「狂人軍」は、狂いすぎてるために封印された!?
藤子不二雄Aによるブラックユーモア作品
「狂人軍」の作者は藤子不二雄A。
「狂人軍」はそんなヒットメーカーが1969年から1970年までに『少年チャンピオン』にて連載していました。
細かく言うと1969年9月から1970年3月まで(全部で14話)という、かなり短いスパンでの連載でした。
なぜこんな短い連載期間だったのか・・・。
これは「狂人軍」があまりにも狂いすぎた内容だったために、打ち切りになってしまったからです。
「狂人軍」から藤子不二雄Aはブラックユーモア路線へ
「忍者ハットリくん」や「笑ゥせぇるすまん」などのヒット作品を生み出してきた藤子不二雄Aですが、この「狂人軍」以降はブラックユーモア作品を連発することになります。
かなりダークな内容な作品が多く、恐い印象を受けると思います(^_^;)。
気になった方はぜひ「藤子不二雄Aブラックユーモア短篇集」などを読んで見てください。
藤子不二雄Aの描く奇妙な世界に引き込まれるはずです。
漫画「狂人軍」は今では絶対に連載できない内容www
出典:https://www.pinterest.jp
たったの14話で打ち切りとなってしまった「狂人軍」。
一体どのような内容だったのでしょうか。
Wikipediaに書いてある「狂人軍」のストーリーを引用してみました。
平凡なサラリーマン・丸目蔵人は会社を無断欠勤したドライブ先で「狂楽園球場」なる野球場を発見し、覗いてみようとするが「気ちがい以外は中に入れない」と言われて追い出されてしまう。そこで丸目は気ちがいの振りをして「狂楽園球場」へ入ることに成功する。
その後、狂人軍の主砲・王選手の放ったホームランが顔面に直撃し、死亡。しかし死んだかと思われた蔵人は発狂した状態で意識を取り戻す。ところが、一旦下した死亡診断を覆すことを是としない医師は蔵人の殺害を決意し、凶器を手に蔵人を襲撃するが間一髪の所を王選手に救われる。しかし、自分が発狂した原因が王選手のホームランボールだと知った蔵人は「自分を狂人軍に入団させろ、そして4番を打たせろ」と要求する。
そして丸目と交代されると知った4番のナガヒマは激怒。丸目とバットで喧嘩をする。その後喧嘩は狂楽園球場全体を巻き込む乱闘に発展し、乱闘の最中に丸目はバットで頭を打ち気を失う。
しばらくして夕方になり丸目は正常な頭で意識を取り戻す。そこにはだれ一人いなかった。丸目は不思議に思いながら自宅へ帰ろうと車に乗るとひとりの少年がいた。彼は丸目が発狂した時に服を交換されたのだった。
「ぼくの服かえしてチョーライ」
少年はキチ吉と名乗り丸目はキチ吉を家へ招待するのだった。すると家には狂人軍のメンバーが待っていた…。
凄まじすぎる内容ですね(笑)。
要約すると「狂人軍というキ◯ガイだらけの球団に潜入した主人公のドタバタコメディ」とでも言いましょうか。
また球団ということもあり、野球漫画なのかと思われるかもしれませんが、実際はほとんど野球の描写はありません。
メモ
「狂人軍」という語感は完全に"巨人軍"を意識してますね(笑)。それを裏付けるかのように、実際の読売ジャイアンツ選手らしき人物も作中に登場します。
漫画「狂人軍」のヤバすぎる登場人物たち
登場人物のほとんどがキ◯ガイというヤバすぎる漫画「狂人軍」。
少しばかり登場人物を紹介していきます。
丸目 蔵人(まるめ くらんど)
出典:http://chansoku.com/
本作の主人公。平凡なサラリーマンだったが、会社をさぼって狂楽園球場を覗こうとしたばかりに狂人軍の面々によって生活を狂わされる。ちなみに名前は丸目 長恵(通称が丸目 蔵人だった)という歴史上の人物の名前を拝借(?)している。
キチ吉(キチきち)
出典:http://kuromakumiai.web.fc2.com
狂人軍でピッチャーを務める少年。正直、本作は丸目 蔵人(まるめ くらんど)よりもこのキチ吉が主人公と言ってよいかもしれません。愛くるしい(?)ルックスがいかにもマスコットキャラ的。
ちなみに
出典:https://www.youtube.com
1984年から『藤子不二雄ランド』という藤子不二雄の漫画全集が定期的に発売されていました(現在は絶版)。それに伴って藤子不二雄が生み出したキャラクターが総出演するCMがオンエアされました。そのCMの中になんとキチ吉は登場しています。しかし、内容が内容だけに、『藤子不二雄ランド』に「狂人軍」が掲載されることはありませんでした。
ナガヒマ
出典:http://kuromakumiai.web.fc2.com
4番・キャッチャーで通称「ミスター狂人軍」。言わずもがな長嶋 茂雄(ミスタープロ野球)を意識してます。画像からも分かるとおり、完全にイッっちゃってますね(笑)。
王選手(おうせんしゅ)
出典:http://kuromakumiai.web.fc2.com
"王選手"までが名前という(笑)。さらには見た目がまんま王様という、もう全てにおいて面白いキャラクターです。ナガヒマ同様に、こちらも実在の王貞治を意識してます。
メモ
「狂人軍」はキャラクターだけでなくサブタイトルもやばいです。例えば「キチガイにハモノの巻」「町で拾ったキ印オジサンの巻」「キチガイ水を飲んじゃったの巻」などなど笑。
残念ながら「狂人軍」は今現在、封印されています。
絶対に現代では連載できない内容なため、「狂人軍」は単行本化されていません。
それでも「どうしても狂人軍を読みたい!!」という人がいるかと思います。
そういう人はぜひ国会図書館に行ってみてください。
ネットで調べると、下の画像のように断片的なページしか出てこないので、より好奇心をそそられます。
おわりに
ヤバすぎて単行本化されていない「狂人軍」、いかがだったでしょうか。
後に作者の藤子不二雄Aは以下のコメントを残しています。
読者の評判の良くなかったが、あの作品(「狂人軍」のこと)をわかってくれる人は通ですよ
うーん、こういうコメントを見るともっと「狂人軍」の興味が湧きますね。
もはや読むことは困難ですが、読めないからこそ伝説化していくと思うので良いのかなと思います。